【還生の会Ⅱ-4】「語り出す世界」申込み開始

EVENT

写真は、一枚のなかに写っていないはずのものを
心に思い描かせる力をもっています。
 
尺八もまた、一音を鳴らすだけで、
その場の空気を変えてしまうことがあります。
 
9月3日、夏の三井寺に、二人の特別ゲストをお迎えします。
 
写真家の十文字美信さん。
見えている世界の、その奥のさらに奥に分け入り、
広告写真の第一線から、仏像や日本美術、そして
さまざまな土地に生きる人々と、その文化を撮り続けてきました。
写真に写る姿の向こうに、人間が受け継いできた記憶や祈り、
目には見えない精神のかたちを捉えようとしています。
 
尺八奏者の中村明一さん。
日本各地に残る虚無僧尺八の曲を訪ね、掘り起こしながら、
その音と奏法を受け継いできました。
ひとつの音の響きから、沈黙や気配までも立ち上がらせる。
その先にひらかれるのは、日本の音楽が「虚」と呼んできた領域です。
 
写真と音というまったく異なる表現でありながら、
二人がそれぞれに向き合ってきたのは、
「見えないもの」「聴こえないもの」でした。
それが、この場で交わります。
 
さらに、二人の話に応えるかたちで、
仏教の側から二人の方が言葉を重ねます。
 
仏教学者の末木文美士さんが語るのは、密教。
 
自分と世界、見るものと見られるもの、聴くものと響くもの——
それらを分ける境目を越えて、この身、この心のままに
世界の深いところへ触れていこうとする、そういう思想です。
 
千年以上前に空海たちがひらいたその視線は、
写真や尺八がひらく世界と、
どこかで響き合っているのかもしれません。
 
三井寺長吏の福家俊彦さんは、
「彼岸からの眼差し」という言葉を手がかりに、
人間の意識ではとらえきれないものと、
私たちはどう向き合えるのかを問いかけます。
見ること。聴くこと。語ること。
そして、まだ言葉にならないものに触れること。
 
写真家、尺八演奏家、仏教学者、そして僧侶。
四人の実践と思索が響き合うとき、
世界はどのような声で語り始めるのでしょうか。
 
仏教の知識も、日本文化の心得も要りません。
三井寺で、ただその音と、その光と、その言葉に
一緒に立ち会っていただければと思います。
 
近江ARS【還生の会Ⅱ-4】「語り出す世界」(現地参加)の詳細
 
◎日時
令和8年9月3日(木)13時30分〜18時30分頃(受付開始13時)
 
◎テーマ
「語り出す世界」
 
◎場所
三井寺(園城寺)
〒520-0036 滋賀県大津市園城寺町246 園城寺
 
◎出演
 
縁主   :十文字美信   (写真家)
縁主   :中村明一    (尺八奏者)
 
還生灯主 :末木文美士 (仏教学者)
還生風主 :福家俊彦  (三井寺長吏)
 
紫座   :鷲尾龍華  (石山寺座主)
茶観   :福家俊孝  (三井寺執事)
影守   :中山雅文  (中山事務所代表)
結象   :和泉佳奈子 (百間代表)

◎縁主(特別ゲスト)の紹介

十文字美信〈写真家・日本藝術院会員〉 
1947年横浜生まれ。1967年に職場で「暗室」の文字をみて、写真家になろうと決意。1971年に独立。1974年に、デビュー作「untitled」(首無し)が、ニューヨーク近代美術館で開催された「New Japanese Photograpy」展に招待される。2004年多摩美術大学教授となる。2009年には一眼レフデジタルカメラの動画機能を使って「さくら」と「おわら風の盆」を発表し、この機能をつかった最初の映像作家となる。2013年に14〜16世紀に日本で制作され、残された仏像の部分に注目した作品「残欠」を発表。2014年多摩美術大学教授を定年退職。この頃水の様態に注目した作品「滝」「刻々」を発表。
1991年「黄金風天人」で土門拳賞を受賞するなど写真集、広告写真での受賞多数。
作品集に『蘭の舟』『黄金風天人』『わび』『感性のバケモノになりたい』『或るもの』『常ならむ』『大乗寺十三室』など。著書に東南アジアの山岳民族ヤオ族を取材した『澄み透った闇』など。
 
 
中村明一〈順天堂大学客員教授・作曲家・尺八演奏家・著述家〉
横山勝也師、多数の虚無僧尺八家に師事。米国バークリー音楽大学で「最優等賞」を授与され、ニューイングランド音楽院大学院双方で作曲と即興理論を学ぶ。自ら捜しあて極めた日本古来の呼吸法「密息」と、独自に開発した方法による循環呼吸を駆使。虚無僧に伝わる古典音楽をライフワークとしながらも、ロックから現代音楽に至るまで幅広く活動。世界40カ国余150都市以上で公演。
作曲活動も活発に行い、NHK、ドイツ国営放送など各方面より委嘱作品多数。
CD15枚リリース。「虚無僧尺八の世界」シリーズにて文化庁芸術祭レコード部門優秀賞。ほか作品にて第19回松尾芸能賞、第18回文化庁舞台芸術創作奨励賞受賞。著書に『倍音』(春秋社)、『「密息」で身体が変わる』(新潮社)、『日本音楽の構造』(アルテスパブリッシング)。ハーバード大学、モスクワ国立音楽院、東京学芸大学、洗足学園音楽大学大学院、山梨学院大学で講師を務める。
 
 
◎定員
約60名
 
◎参加費
現地参加費  13,000円(税込) 

HYAKKEN MARKETにて事前支払いをお願いいたします。
 
◎主催
近江ARS(アルス)
https://arscombinatoria.jp/omi
 
◎お問合せ
近江ARS本部 滋賀県大津市栗林町3-1中山事務所内 中山雅文
近江ARS総局 東京都千代田区九段南2-2-8松岡九段ビル百間内 和泉佳奈子
omi@arscombinatoria.jp (近江ARS 担当 中山・和泉)
 
◎プロデュース
百間
 
<還生の会>とは?
「還生の会」という名前は、近江ARSの創設者・松岡正剛が命名しました。バーチャルに行きながら、もう一度リアルに戻って往生するという意味が込められています。
 
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